業者様からのよくある質問
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膨張、収縮を繰り返すと思われるが、接合部などに問題は生じないか?
80℃の温水と7℃の冷水を30分間隔で交互に循環させる「温冷水繰り返し耐久試験」を公的機関に依頼(50サイクル=50年)し、試験を実施しています。
その結果「枝管とヘッダー管の溶着部分においては、目視で確認できる割れや循環水の濡れは生じていなかった」との試験報告をいただいています。
保証体制はどうなるのか?
当社は、原則的にクール暖等を施工会社様に販売し、施工会社様はヒートポンプをメーカーから購入して、出入設備業者に施工を依頼します。
したがって保証はおのおのの会社が行い、施工会社様がとりまとめをします。
当社はクール暖等の保証書(1年間)を、お客様もしくは施工会社様宛に提出し、保証対応をさせていただきます。
システム内に入れる循環水は、不凍液や蒸留水、水道水など何でも良いのか?
ヒートポンプのメーカーによっては、純正の防錆循環液(希釈不要タイプ、原液タイプ)を、温暖地は水道水をおのおの推奨している場合があります。メーカーによって対応が異なりますので、ご面倒ですがヒートポンプ製造会社にご確認をお願いします。
中の液によって化学反応がおきて不都合が生じないか?
クール暖はポリプロピレン系樹脂パイプを使用しているので、防錆循環液には適合性がありますが、経年によって循環液の濃度が高くなる場合には粘度が増し、循環ポンプがロックして破損する恐れがありますので、適宜施工会社に点検を依頼して下さい。
不凍液の交換は必要か?
防錆循環液は経年で濃縮劣化します。3~4年に1回は交換が必要です。
管が細いので詰まったりすることはないか?
配管作業時に、パイプ内にゴミ等が侵入しなければ詰まりはありません。
樹脂の素材は何か?
ポリプロピレンランダム重合体(PPR)で、ポリプロピレンに目ヤニ防止および顔料などの添加剤を加えた押出成形品であり、熱可塑性の、リサイクル可能な地球に優しい素材です。
寒くなったり、暑く感じたりした場合のクール暖の調整は個々に出来ないか?
分岐ヘッダーに熱動弁、対象の部屋に温度センサー付きリモコンを取り付けることで、個々のクール暖をコントロールすることが可能です(※オプション、ON・OFF制御のみ、要電源)
普段の生活状況、例えば掃除機等が当たって破損しないか?
  1. クール暖は、放熱面を前後2列に一体とする構造なので、靭性に富み、衝撃力を吸収します。
    例えばストレッチャーが衝突する病院にも採用されていますが、損傷は報告されていません。
  2. ポリプロピレンは、日本で2番目に利用されている樹脂です。
    用途としては、車のバンパーや引張力と磨耗性を要するPPバンド(結束材)、一部を薄膜に成形することで、その部品が繰り返しの折り曲げに耐えるヒンジの特性を示し金属蝶番を不要としています。
    軽量で透明性、光沢性、衝撃力に優れる汎用プラスチック樹脂です。
樹脂なので表面が黒ずんできたりしないですか?
黒ずみはカビの一種です。カビは水と空気と栄養があれば、プラスチック樹脂に限らずどこにでも発生します。洗剤(酸性の強いものを除く)を用いて清掃をお願いしております。
簡単に清掃する方法はありませんか?
冷暖房運転中は自然対流によるドラフト気流によって、チリやホコリが付着しずらい状態となります。中間期の運転前に濡れタオル等でふき取り清掃をして下さい。
静電気を帯びやすいと思われるので、汚れが気になる?
製品には光触媒の汚れ防止剤を塗布して出荷しています。質問のような問い合せは今のところきておりませんが、市場品にスプレー缶がありますので、適宜吹付けすることをお勧めします。
これまでの納入実績は?
一般住宅はもちろん、デイケアサービス(埼玉県三郷市)、障害者サポートセンター(静岡県清水市)など、安全性の高いクール暖は、老健施設や学校への納入も増えています。
同じ技術を使用した商品の市場実績は?
  1. 放射による冷暖房設備は近年、多くの商品が出てきています。放射する部分で分けると、床、壁、天井に分けられます。
    床からの放射は、暖房では足裏からの熱伝導によって快適感を得られますが、冷房の場合は足腰の冷えにつながりかねません。また、放射面と床に置いてある家具との間に相互放射が起こり、その部分が結露を起こします。そのため、暖房には最適ですが冷房に不向きとなります。
  2. 天井から放射を行う場合、暖房時には頭から温まり、「頭寒足熱」の反対の状態になりますが、冷房では頭から冷えて心地よい特性があります。
    例えば、病院の透析室など長時間横になっている場所には適しています。
  3. 壁からの放射は床式、天井式のメリットをほどよく備えています。また壁式は施工性に優れ、改修時の設備工事でしばしば問題になる、天井をはがしたり、床を斫ったりの、道連れ工事のコスト増が小さい特性があります。
    しかしラジエータが家具で覆われてしまうと十分な効果を得られなくなるので、プランニングで注意をしなければなりません。
  4. 壁放射は、冷房時にはラジエータ表面に結露を発生させる除湿型であり、樹脂製に分けられます。設置裏面壁の結露の問題から、壁に直交配置する間仕切タイプが主です。鋼製には重量大、耐腐食性、コスト面の課題があります。
  5. 鋼製及びアルミ製は、コスト上の問題から、設置台数を減らし低温の冷水を循環するため、表面結露が多いことや省エネ性の問題があり、また除湿型を前面に出していることから湿度対策は特に対応していません。
その間に起きた不具合はどんなものがあるか?それをどのように解消してきたのか?

①クール暖を裏表反対に取付けしたための能力不足。

  • 工場出荷時に正面側を示すシールを貼着して解消を図っています。

②サプライ(往き側)管とリターン(戻り側)管とを、クール暖に反対に接続したための能力不足。

  • 正しい接続に改善および施工会社への指導。

③放熱不良。

  • エアー抜きおよび流量調整不良。施工業者への事前説明。
同じ部屋の中なら設置場所を問わないのはなぜか? 放射率が高いからか? 窓下の冷気は確実にあるはずなのに、そこに置くのが暖房時には最適と思われるが、縦長のデザインでは難しいのではないか? 感覚的に分かりにくい。
  1. 空気を熱媒体とする対流式の伝熱ではなく、目に見えない光である遠赤外線が屈折、反射を繰り返し、床、壁や人体に吸収されて発熱する輻射式だからです。
  2. それに加えクール暖は樹脂製丸パイプを採用し遠赤外線を高範囲に高放射するため、室内の各部位の温度差が小さく均質な熱環境を提供します。
  3. 窓などの開口部は、自体の熱貫流抵抗や地域によって異なりますが、周囲の壁温より1~3℃低下します。1~2℃の温度差は熱環境への影響は小さく窓際で感じる程度です。また、遠赤外線はガラスやカーテンにも吸収されます。
    盛岡の幼稚園では放熱ヒーターを床面から1.2mを下端に、壁掛け型として配置しましたが、床面は冷たくなく、子供達は板の間に座って遊んでおり、園長、父兄よりチリやホコリのまい上がりがなく、清潔との高い評価を受けています。
  4. 窓面から発生する下向きのコールドドラフトを、窓下に配置する放熱器の上向きのドラフトによって相殺する形態が対流式の暖房です。
    輻射式では、ガラス、(レース)カーテンで吸熱してコールドドラフトを和らげ、そして、遠赤外線が腰壁で吸収発熱し、接触空気に熱伝達して上向きのドラフトを発生させるものです。
  5. なお、ガラスには波長の短い赤外線は通しやすく、長くなるほど通しにくくなる性質があります。日射を受けて室内の物体から二次放射される輻射熱は、太陽からの輻射熱と同じものではありません。では、どこが違うかといえば、波長の長さが太陽からの輻射熱に比べて長くなります。つまり、太陽からの輻射熱は一方通行の道路なのです。
    温室の内部が陽光を浴びると、温度が屋外よりぐんぐん高くなるのは主としてこのような理由からです。
  6. したがって、3~10ミクロン(特に2~5ミクロン)の波長の赤外線はガラスを透過しますが、10ミクロン(特に5ミクロン)以上の長波長の遠赤外線は、ガラス面で吸熱、反射します。
    これによって、ガラス面の冷気を和らげます。日中は窓にレースカーテンを、夜はカーテンを設けると、3~10ミクロンの赤外線の透過を抑制し、コールドドラフト対策上効果的です。
  7. また、縦型のクール暖は間仕切の間柱間に埋設してフリーデザイン化や規格化、居住空間への突出を阻止する目的で商品化されたもので、その前は横長の壁掛け型を商品としていましたので、化粧枠のコストやドレンパンのディテールなどの課題はありますが、対応は可能です。
メンテナンスはどの部分に、どのような方法で、どのくらいの間隔で必要か?

①目視点検:年1回

  • ヒートポンプ室外機外廻りの点検:ゴミやビニール等が付着していれば除去。
  • システム内の圧力および水量の確認:引渡し時に業者に確認。圧力が低下していたり、水量不足の場合は業者に点検依頼。

②定期点検:3~4年に1回

  • 防錆循環液を使用している場合は、施工業者に交換を依頼して下さい。
メンテナンスを適切にすれば、30年、50年と持つものなのか?
クール暖、配管材は適正に使用すると30年以上の耐久性があります。
ヒートポンプについては製造メーカーにご確認をお願いします。
管内に藻などが発生しないか?
  1. 循環水に水道水を使用していれば発生しません。
  2. 防錆循環液を使用している場合はシステム内の空気抜きを完全に実施すれば発生しません。
  3. 参考までに、防錆循環液を使用し空気抜きが不完全の場合、液の循環が停止した状態を長時間続けたときに、床暖房で藻が発生した事例は聞いています。
ヒートポンプの使用可能地域は?
ヒートポンプは外気温が-10℃になると出力は65%程度に下がるため、東京以西でも海抜の高い地域に使用する場合にはご注意をお願いします。なお、補助ヒーターが作動中は省エネ効果にはなりません。
PPR樹脂と金属とは、なぜ放射率が大きく異なるのですか?
金属の分子結合は、遠赤外線領域に有効な振動数を持っていないため、放射率は低く(鉄は0.066)、表面塗装によって上昇されます。また放射率は物質により分子の結合状態が異なるため、それぞれ特徴のある固有の赤外線吸収スペクトルとなって現れます。ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂など一般に知られた樹脂の中でも、PPR樹脂は、人体によいとされる8~14ミクロンの領域で抜きんでた放射率を示しています。